映画『チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』はタイトル通り実話をもとにした映画です。
それは0から全米制覇を成し遂げた福井商業高校チアリーダー部JETSの物語。
JETSは2009年にわずか創部3年で全米チアダンス選手権大会で優勝という偉業を成し遂げて、テレビや新聞のニュースにもなって話題になりました。
主人公の友永ひかりを広瀬すずさん。
ひかりが好きなサッカー部員の山下孝介を真剣佑さんが演じています。
『ちはやふる』のコンビじゃん。
しかも真剣佑くんは『ちはやふる』に引き続いての福井弁って何かの縁ですね。
2018年7月13日からはTBSでドラマ化されます。
ドラマ版は映画とは全く別のオリジナルストーリーで、映画で描かれたJETSの全米制覇の9年後が舞台となっています。
主演は土屋太鳳さん。
JETSに入れなかった主人公が自分でチアダンス部を作って打倒JETSに向けて奮闘するというストーリーのようです。
広瀬すずもさんも映画に引き続きひかり役で出演予定ということなので、連ドラ放送前に劇場版をチェックしておきましょう。
『チア☆ダン』が配信されている動画配信サービス(ビデオ・オン・デマンド)一覧
『チア☆ダン』を鑑賞できる動画配信サービスの一覧です。
hulu、U-NEXT、dTV、FOD、Paravi、ビデオマーケット(VM)、Amazonプライム・ビデオ、Netflixそれぞれ動画視聴可能なものに印をつけてあります。
◎は見放題、〇はPPV(ペイ・パー・ビュー)です。
見放題は月額料金だけで好きなだけ視聴ができます。
PPVは月額料金とは別に視聴作品ごとに料金が必要で、期間限定のレンタルです。
映画 | ドラマ | |
---|---|---|
作品名 | チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~ | チア☆ダン |
公開日/放送日 | 2017年3月11日 | 2018年7月13日~ |
配給/放送 | 東宝 | TBS |
監督 | 河合勇人 | |
主演 | 広瀬すず | 土屋太鳳 |
hulu | ||
U-NEXT | ○540円 | |
dTV | ○標準432円/HD540円 | |
FOD | ||
Paravi | ◎ | |
VM | ○432円 | |
Amazon | ○400円 | |
Netflix |
2018年6月30日現在の情報です。
配信状況が変わっていることもありますので、最新情報は公式サイトでご確認ください。
『チア☆ダン』観るならParaviがベスト
『チア☆ダン』を観るならParaviが最適です。
映画『チア☆ダン』はU-NEXT、dTV、ビデオマーケット、Amazonビデオでも配信されていますが、すべてPPVです。
Paraviだけが見放題対象になっています。
『チア☆ダン』はTBSが制作にかかわっていますから、同じくTBSが運営に関わっているParaviで有利に配信されているのは当然ですね。
ドラマ版はこれから放送が開始になるのでまだVODでの配信はありませんが、おそらくParaviなら最速で見逃し配信もはじまるでしょう。
映画『チア☆ダン』の評判と感想
映画『チア☆ダン』のレビューをいろいろと見ていくと、演出についての批判が多いことに気づきます。
テロップでの説明とか怒りを雷鳴で表現するとか安っぽいコントのような演出が多すぎるという意見です。
コメディタッチの作品の場合はそういうベタな演出をすることはよくあることですが、確かに『チア☆ダン』の場合は少しチープに見えてしまう部分があります。
これはたぶん鑑賞者側の映画への期待と制作者側が狙っている視聴者層とのギャップでしょう。
ストーリーからすると『チア☆ダン』は典型的なスポ根ドラマです。
時には挫折し、時には仲間同士で衝突し、けれども努力と友情を重ねて栄光を掴み取る感動物語。
それを期待した人にはわざとらしいコミカル演出は気に入らないのでしょう。
おそらく製作者サイドは思ったよりも低年齢層に照準を合わせているような気がします。
実際に小学生の間でダンスはとても人気がありますからね。
だからこそ子どもたちにも分かりやすいギャグを盛り込みながら作品を組み立ててるんじゃないでしょうか。
ただ後半に入ると思いのほか物語はグッと深みを増していきます。
序盤はよくある爽やかな青春映画の雰囲気なんです。
『フラガール』や『スイングガールズ』、『ウォーターボーイズ』といった素人が一致団結して特訓して目標を達成する系の作品と一緒です。
けれども天海祐希さんが演じる指導者の早乙女先生のスパルタ指導が結構エグいんです。
厳しいというより冷酷。
「こんなこと学校の教師が言っていいのか?」と思わず本気でムカついてしまう場面もあります。
そういや天海祐希さんと言えば『女王の教室』ですでに超冷淡な教師やってましたね。
そのへんはさすがの演技力です。
なので実は中盤ぐらいから「うわ、この体育会系のスパルタ感ちょっと引くわ~」と思ってあんまり感情移入できなかったんです。
たぶんこのまま単純に「苦しさを乗り越えて優勝しました!」っていう結末だったらつまらない映画で終わっていたと思います。
いや「夢に向かって辛さに耐えて突き進んで夢をかなえた」というシンプルなサクセスストーリーにはかわりないんです。
でも根底に妙にリアリティを感じたんです。
それは”自分の限界を自覚する”こと。
早乙女先生は容赦なく部員の心を傷つけます。
冒頭から退部者は続出します。
けれども絶対に去る者は追いません。
すべてを犠牲にしてトップを目指すというのは実際には一握りの人だけでしょう。
ほとんどの人は「そこまで無理したくない」と思っています。
でも「トップを獲るからこそ見える景色がある」。
それを生徒たちに見せてあげたいというのが早乙女先生の気持ちです。
あくまで早乙女先生はトップを獲るための指導を続けます。
そこから脱落する人を止めたり励ましたりもしません。
やる気になるのもあきらめるのも本人次第。
本気になった人だけを全力で応援する。
冷たいようにも思えますが、結局他人ができることは限られています。
早乙女先生は自分の非力を自覚していて自分のできることだけを心を鬼にして実行したのです。
そうは言っても厳しさだけではチーム崩壊の危険が常にあります。
やっぱりモチベーションを維持しチームをリラックスさせて実力を発揮できるようにするムードメーカーは必要です。
その役割を主人公のひかりが担っています。
そして早乙女とひかりの間に立って全体のバランスをとる部長の彩乃。
それぞれが自分の限界を知りつつ自分の持ち味を発揮してチームを頂点へと持ち上げる。
演出の是非とは関係なしに、組織の本質を抉り出すようなメッセージ性がこの映画のラストの感動につながっています。